実家が空き家になってしまったときの3つの対処法
あなたは、両親が住まなくなった家の処分に悩んでいませんか?
実は私も2年前、両親が他界して空き家になってしまった家の処分をしました。
自分が育ってきた家を手放すのはとっても寂しかったです。
しかし、空き家のまま放置しておくと、放火にあったり、空き巣が入ったりとご近所さんにも迷惑がかかります。
それに、住んでもいないのに毎年税金だけを払っていくのももったい。
さらに、空き家になって3年以上立ってしまうと、売却したときの税金が高くなってしまう可能性があります。
あなたが、どうやって片付け、売却して良いのかわからない・・・と感じているならこの記事はきっと役に立つでしょう。
実家を処分しないで活用するという方法もあります。
売却してスッキリするという方法もあります。
いろいろな方法があるので、自分にぴったりな選択をしてください。
実家が空き家になったらどうする?
一般的に空き家は痛みやすいといわれています。
なぜなら次の3つの理由があるからです。
- 空気が入れ替わらず湿気がたまる
- 掃除・修復が行われない
- 水道を使わなくなる
実家が空き家になってしまった方は、次の方法などで活用してみてはいかがでしょうか。
子供の誰かが住む
手間がかからないうえお手軽な活用方法が、子供の誰かが住むことです。
生活に必要な家具などは揃っているはずなので、その気になればすぐにでも実行できます。
この活用方法のメリットは、実家をそのままの状態で残せることです。
荷物を持ち込まなければ、引越し費用などもほとんどかかりません。
対するデメリットは、子供の生活圏に実家がないと生活を大きく変えないといけないことです。
例えば、通勤・通学が難しくなる、生活環境が一変するなどの可能性が考えられます。
また、相続できる財産が実家しかない場合、兄弟から不平不満が出ることもあります。
お手軽な活用方法ですが、デメリットを考えると実行できる方は限られているといえるかもしれません。
貸して賃貸収入を得る
子供の誰かが住めない場合は、賃貸収入を得ることを検討するとよいかもしれません。
実家を賃貸に出す最大のメリットは、新たな収入が生まれることです。
使い道のない空き家を有効活用することが出来ます。
また、誰かに貸し出したとしても、建物と土地を手放すことにはなりません。
将来的に実家に住む、実家を建て替えるなどの選択肢を持つこともできます。
対するデメリットは、貸し出すために多額の費用がかかることです。
建物が古いと水回りなどは傷んでいるはずです。
貸し出すためには、最低限のリフォームが必要になります。
また、実際に貸し出すとなると、不動産会社に支払う管理委託費や仲介手数料、火災保険料・地震保険料、メンテナンス費用、クリーニング費用などもかかってきます。
予想される家賃収入が低い場合、リフォームなどに費用が掛かりすぎる場合、貸し出して赤字になることがあります。
賃貸収入を得たいと考えている方は、本当に利益を得られるか慎重に検討しなくてはなりません。
また、リフォームなどを行ったからといって必ず借り手がつくわけでもありません。
建物の状態や立地条件などによっては賃貸物件として活用できないこともあります。
売却する
実家が空き家になれば賃貸に出せばよいと考えがちですが、賃貸に出して利益を得ることは思っているよりも難しいといわれています。
誰も住むことが出来ず賃貸にも出せない方は売却を検討すると良いでしょう。
心理的に抵抗を感じるかもしれませんが、売却には次のメリットがあります。
最初に挙げられるのが、使い道のない実家を現金化できることです。
次に挙げられるのが、誰も使っていない実家の維持費を0円にできることです。
実家の維持にお金はかからないと思うかもしれませんが、意外と多くのお金がかかります。
例えば、遠方にお住まいの方がお手入れのために実家を訪れれば、そのたびに高額の交通費がかかります。
手入れをプロに任せると管理費が発生します。
固定資産税にも注意が必要です。
一般的な3LDK〜4LDKの住宅で、年間10万円〜20万円程度の固定資産税が課税されます。
高いと思うかもしれませんが、この額でも住宅用地の特例で軽減されています。
空家等対策の推進に関する特別措置法で税金UP
実家が空き家の方はさらに高額の固定資産税を課税される恐れがあります。
「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されたからです。
この法律に基づき「特例空家等」に指定されると、固定資産税・都市計画税の軽減が受けられなくなります。
特定空家等とは、そのまま放置すれば倒壊などの危険性がある家、または衛生上有害となる恐れがある家です。
実家の手入れを怠り特定空家等に指定されると、更地並みの固定資産税を課せられます。
実家を処分するなら遺品整理から
実家の活用方法が見当たらず、維持費を払い続けたくない方は、売却を含めて検討を進めるとよいでしょう。
不動産の売却は荷物を処分(親が他界している場合は遺品整理)してから進めます。
荷物の処分は家族や身内だけで行えますが、その量が多くなると、あるいは遠方に住んでいると家族や身内だけで行うことは難しくなります。
このようなケースで頼りになるのが遺品整理業者です。
遺品整理をプロに全部任せるときの費用はいくら?
遺品整理にかかる費用は、業者や部屋の間取り、荷物の量などで異なります。
一般的なケースであれば、1LDKで10万円程度〜、2LDKで15万円程度〜、3LDKで20万円程度〜行えることが多いといわれています。
1LDK | 10万円程度 |
2LDK | 15万円程度 |
3LDK | 20万円程度 |
仏壇はどう処分する?
実家の荷物を処分するときに気になるのが仏壇の取り扱いです。
仏壇を処分したい方は、開眼法要が行われているか確認しましょう。
開眼法要とは、仏壇に魂を納める法要です。
開眼法要を行っている仏壇は、処分前に閉眼法要を行います。
閉眼法要とは、魂を抜く法要です。
閉眼法要を終えた仏壇は次の3つで処分できます。
- お寺に引き取ってもらう
- 仏具店に引き取ってもらう
- 粗大ごみとして出す
仏壇を粗大ごみとして出すと聞くと罰当たりに思えますが、閉眼法要で魂を抜いた仏壇はただの箱です。
粗大ごみとして処分しても問題ありません。
遺品整理が終わったら、あとは売却するのみ。
せっかくなら高く売れたほうが良いですよね。
しかし、地元の不動産業だけに頼っていては高くは売れません。
高く売るポイントをお伝えします。
売却するならまずは一括査定
実家を売却するために、続いて取り組みたいのが不動産の価値を正確に把握することです。
正確な価値は複数の不動産会社から査定を受けることでわかります。
一社ずつ連絡を取って予定を調整するのは大変なので、不動産一括査定を利用すると良いでしょう。
簡単な情報を入力するだけで、大手はもちろん地域密着の不動産会社からも無料で査定を受けられます。
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査定に立会は必要?
査定を受けるときに気になるのが、立会の必要性です。
遠方にお住まいの方は特に気になるかもしれませんね。
家の査定は『訪問査定』と『机上査定』に分かれます。
訪問査定は査定員が家を訪れて査定価格を算出する方法、机上査定は物件の概要とデータを活用して査定価格を算出する方法です。
机上査定は立ち合いを必要としません。
訪問査定に比べると精度は劣りますが、概算価格はわかります。
立会が難しい方はこちらを利用すると良いでしょう。
家を売ると税金はかかる?
家を売却すると様々な税金がかかります。
中でも注意したい税金が譲渡所得にかかる所得税と住民税です。
譲渡所得は「譲渡収入金額(家を売って得た金額)−(取得費+譲渡費用)」で求められます。
この金額がプラスの場合、所得税と住民税を課せられます。
ただし、居住用不動産を売却した場合、特例により譲渡所得から最大3000万円まで控除ができます。
つまり、譲渡所得が3000万円までは税金がかかりません。
この特例は住まなくなってから3年で利用できなくなります。
この期間を過ぎると、居住用財産とは扱ってもらえないので課税されます。
税率は、所有期間5年で39.63%、所有期間5年超で20.315%です。
実家を売るのであれば親が住まなくなってから3年が節目といわれています。
実家の売却は寂しいけど、誰も住んでいなくてもお金はかかるから仕方ない
誰も住んでいなくても実家の維持にはお金がかかります。
また、誰も住んでいないとすぐに痛んでしまいます。
様々な出費やトラブルが予想されるので、住むことが出来ない家は売却を含めて活用法を検討してみてはいかがでしょうか。
家を高く売るには
我が家も地元のとっても親切な不動産会社さんとの出会いによって満足の行く売買が出来ました。
不動産一括見積もりを利用するのは、価格が高いところを選ぶわけではありません。
複数の業者さんに見積もりをお願いして、信頼できそうな業者を探すのがポイントです。
5社くらいの業者さんと話をすると、その業者さんの考え方などがわかります。
・高い見積もりを出すけど、営業をガンガンかけてくる人
・そっけない態度で、さっさと帰っちゃう人
・親身になって話を聞いてくれて裏表のない人
まずは一括見積もりをしてみてください。
金額も全く違いますが、営業マンや会社の姿勢がにじみ出てくるのでおすすめです。
注意点としては、言葉巧みな営業マンの口車には乗らないように!